My fair Lady～マイフェアレディ～

「それがどうしたの？」

「今まで三人、殺されてるけど今度の四人目は行方不明らしいんだ」

「行方不明？それってその殺人と何か関係あるの？」


「腕が、一本見つかったらしい」


「え…」

俺は瞬時に顔を青ざめた。元々そういうのは得意じゃない。それに気付いたカイトが慌てて「悪い！」と言って謝って来た。俺はそれに答えつつ続けてと言った。
カイトは少し不安がりながらもその続きを話してくれた。

「今までは体がバラバラでもパーツは全て近くにあったんだ。でも、今回は見つかったのが腕一本。つまり、まだその被害者が生きている可能性があるんだ。」

「へ～」

「犯人から必死に逃げたんだろうなぁ」

カイトがうんうんと頷きながら言う。彼はとても物事に首を突っ込むのが好きだ。しかも自分の家が酒屋だけあって情報ならそこらに転がっている。気さくな彼だから、面白おかしくお客も詳しい話をしてしまうのだ。