My fair Lady~マイフェアレディ~
だが、そんな事を頭で整理した所で俺の心が納得するはずがなく。俺は涙を流した。
俺は全て納得できる程大人ではない。まだ、ハンバーガーを一つ自分で全て食べきれない程に幼かったのだ。


怖い。寂しい。俺はこれからどうなってしまうんだろう?
俺が喉を鳴らしていると、彼は静かに部屋に戻って来た。


「ユウ」


声にビクリと肩を揺らす。彼は俺の目の前に。

「いい子だ。泣くんじゃない。」

「う~…やぁっ…」

触られたくないとばかりに首を振った。それでも彼は俺の頬や髪を撫でた。

「おいで、ユウ」

彼はそう言って俺を抱きしめた。ポンポンッと背中を優しく叩く。それでも俺の声が止まらない。
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