My fair Lady~マイフェアレディ~
横でリリーさんが「アタシの料理に不満でもあったのかしら?」と頬を膨らませた。

「美味しかったです」と言う俺にジトッとした視線を向ける。

やっぱりリリーさんは子持ちの母には見えない。

「すみません。うちの子がお世話になりました」

彼が俺を抱き上げてゆったりとした物腰で立ち上がり丁寧に頭を下げた。

「いえいえ!とんでもない!!いつでも来てください!!」

顔を真っ赤にしてリリーさんは大声で彼に返した。手をブンブンと振って大げさなジェスチャー付だ。

カイトはそんなリリーさんを頬杖ついて「あ~らら」と苦笑い。

俺も苦笑い。


彼ってやっぱりマダムキラーなのか。


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