My fair Lady~マイフェアレディ~
俺は、クマの隣の椅子に腰を降ろした。確かにクマの毛並みはしっとりと濡れていた。
俺は一つ、溜息を吐いていると真っ白なテーブルの上のものに気付いた。

「…ひっ!」

それは、剥がされたウサギの毛皮。
同じ白だったせいか、気付くのに遅れた。

ドッドッと心臓が跳ねる。

(落ち着け!落ち着け俺!!)


俺はなんとか、落ち着きを取り戻そうとした。元々こういうのが苦手な上に不意打ちだった。

俺は次第に悔しい気持ちになった。
こんな事で一々ビビるな!と自分を叱り付ける。

< 248 / 509 >

この作品をシェア

pagetop