My fair Lady~マイフェアレディ~
お腹が一杯になって、少しすると俺は彼に「行ってきます」と声をかけた。

「ああ」

と彼は返事をする。ゆったりと椅子に座る彼を見て俺は首を傾げる。

「パパン…今日お休み?」

「…まぁな」

「ふぅん」

俺が玄関に向うと、彼はそうだと俺に声を掛けた。

「ユウ」

「なに?」

彼はジッと俺を見た後口を開いた。

「街には行くなよ?」

「……うん」

俺はそう答えると足早に家を出た。


今日は出かけると言って正解だった。
彼が家にいるなんて…耐えられないだろう。

ただでさえ、怖くてたまらないと言うのに。


俺は、ネオードの家に走って行った。


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