My fair Lady~マイフェアレディ~
俺はそれをまた丁寧にしまって引き出しに戻すと立ち上がって外に出た。
ランがブルッと首を振る。俺は手綱を持って、移動させる。
「ユウ!」
乗ろうと足を掛けた時、ネオードの声にビクリと振り向いた。
ネオードがのんびりと歩きながらこちらに向って来る。
「もう気は済んだのか?」
爽やかな笑顔で問いかけて来る。どうやら、今ランから下りたように見えたらしい。
「うん、久しぶりに走れて気持ち良かったよ」
「乗りすぎるとケツの皮剥けるぞ」
「…あれは…痛い」
「また俺が撫でてやるよ」
ニヤニヤ笑って言うネオードに俺は「絶対いやー!!」と叫ぶ。
俺はそんな会話をしながら、とても嬉しい気持ちになった。
よかった。ネオードは普通だ。
やっぱりネオードは違ったんだ…俺の心に安心感が生まれる。
ほかほかと温かくなる心で、ネオードとの会話を楽しみつつ、俺は別れて家に帰った。