My fair Lady~マイフェアレディ~
帰り道、俺は考える。
ネオードは何か知っているのは間違いない。
ネオードの家にはまだ、秘密があるのかもしれない。
彼の家にも秘密はあるだろうが…。彼がいては探せない。
(落ち着けよ…俺)
まだ、時間はある。焦ってはダメだ。
小さく家が見えて来た。
俺はさらにスピードを上げて、家にたどり着く。
「ただいま~」
息を切らしながら家に入る。家の中はガラン…としていた。
「あれ…パパン…?」
彼の姿がどこにも無い。もう一度外に出て、周りを探すが、どこにもいない。
俺はまた中に入る。キッチンにも風呂場にもどこにもいない…。
「パパーン!!」
呼んでも、返事はない。
俺は暖炉の前のソファーにポツンと座る。
何か探りたくてもこの家には必要以上の物がない為に探しようが無いのだ。