My fair Lady~マイフェアレディ~
俺は一瞬何を言われているのかわからなかった。

「だからさ、お前はこの犯人の何を知りたいんだ?」

俺は、その質問にすぐ反応できなかった。だけど、キツク拳を握りはっきりと言葉を吐いた。

「俺は、犯人を知りたい。犯行の動機も…全て!」

「ユウ…どうして…」

「まだ、それは言えないけど…お願いカイト…俺に協力して。カイトを危険な目には絶対あわせないから…!!」

縋るようして頼むと、カイトが俺の肩をガッと掴んだ。

「バカ言ってんじゃねーよ!」

ズキンッと心が痛んだ。

「俺達は親友だろ?」

「え…」

痛みがフッと消えていく。

「まかせろ。大事な親友の頼みだ。どこまででも付き合ってやるよ」

そう言ってカイトはウィンクをした後にニカッと白い歯を見せて笑った。
俺の頬が自然と綻んで温かい気持ちになった。

「で、俺は何をすればいいんだ?」

カイトが胡座を掻いて俺に訊ねてくる。俺は少し考えた後やっぱこれしかないとカイトに言った。

「情報収集をお願い。とにかくあの犯人について詳しい情報がほしいの」

「わかった」

「ごめん。カイト俺そろそろ行かなきゃ」

俺はバッと立ち上がる。用件だけで本当に申し訳ないのだけど。

「え、もう行くのか?」

なんだか捨てられた子犬のような目をされているんですけど…。俺は苦笑した。

「ごめん。今日実はここに来るの秘密で来たんだ。早く戻らないとバレちゃう。勝手に馬も出しちゃったし…」

「マジ?お前見かけによらず行動派だなー!」

変な所で関心しているカイトに俺は一緒になって笑って、急いで下に下りた。

「じゃあな!ユウ。見つかるなよ!」

「うん!じゃあね!!」

「おう!」

扉の前まで見送ってもらって俺は飛び出した。
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