My fair Lady~マイフェアレディ~
カイトはほらな~!と言って俺に同意を求める。
俺がしばらく考えていると、カイトは「いっけね!店!!」と言って駆け出した。

「じゃあ、俺行くわ!ごめんな!ユウ!!」

「ううん!ありがとう~!!」

俺も大きく手を振って別れた。
俺は考えながら、ランの元へ歩いていく。


(生贄の女…生贄の女…)


何か引っかかった。何か忘れている。
なんだったか…。


俺の脳裏にふとランがヒヒン!と飛び跳ねる光景が浮かんだ。
そして次に浮かんだのは今はもう遠くに思えて来る出来事。
暖かな日差しの中で輝く金色の髪が揺れる。



『人柱の歌さ』

『人柱?』


『生贄のことだ』



フラッシュバックした光景。



そうだ…俺…。




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