My fair Lady~マイフェアレディ~
ガササさと原っぱを踏む音が聞こえた。

「ぇ……?」

俺は立ち止まって荒い呼吸を整える。

暗くて周りがよく見えない。
すると、次に声が聞こえた。


「おい、あれって……」

「ああ、多分そうだ……」


ボソボソと声が聞こえて来る。
俺は震えたままその場で立ち尽くした。

「だ、誰か……いるんですか……?」

逃げようとしたが。気配で自分は囲まれている事に気付く。
俺はペタンとその場で足を崩してしまった。
声は周りから飛び交いどこから来ているのかわからない。

「やっぱりそうだぜ」

「ああ、やわらかい髪質で栗色の髪と目だ。歳は10。小柄で女顔」

「髪と目わかるか?」

「ち、暗くてわかんねーよ」

「明かりは?」

「どこだ?」


彼らは俺を取り囲んだまま徐々に詰め寄って来る。

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