My fair Lady~マイフェアレディ~
「フィレネおばさんにこれ持ってけ。お前らの分も用意しとくから」
「おう、わかった」
ネオードは素直に受け取り、母親の元に持って行った。
ロードは四人分の盛り付けを終えるとそれをテーブルに並べた。
ふわりといい香りが漂い、幼い子供達が台所に集まってきた。
「ロード!ロード!」
「はいはい。よっと、」
ロードはレオンを抱き上げて、椅子に座らせる。ジッと言う視線に振り向いて苦笑しながらフィルも抱き上げて座らせた。
「こぼすなよ」
『はーい』
二人でいいお返事をして、カチャカチャと野菜スープを食べ始める。
ロードはそれを見届けると母親の元へ行った。
部屋の扉の横で父親が寄りかかっていた。
(あ~また泣いてんのか…)
ロンナとネオードが一生懸命フィレネを慰めている。その見慣れた光景に小さく溜息を吐くとぎゅうっと抱き込まれているネオードに向ってロードはめんどくさそうに言った。
「ネオ……出来てるぞ」
「ん?…ああ、今行く。ほら、ママン!!ちゃんと食えよ!」
ぶっきら棒な言い方だが、その顔は明らかに母親を心配していて。動きそうにないネオードをロードは引っ張って出て行った。
「いってぇよ!ロード!!離せよ!!」
「ほら、さっさと食え!後片付けは一気にやりたいんだ」
ネオードはぶうぶう文句を言いながら席についた。
そして四人で食べ始める。