My fair Lady~マイフェアレディ~
ユウは、唖然と話を聞いていた。
ユウが聞くには余りに大きすぎる話で脳が上手く処理してくれない。
シン…と静まり返る室内。温度すら感じない。
そんなユウにネオードは真剣な目で言う。
「ユウ」
顔を上げる。その真剣な目と向き合った。
「いいか。すぐにこの町を出て行くんだ。ランをお前にくれてやる」
「え……でも……」
ユウはまだ、ロードの事を気にしていた。そんなユウの考えを見過ごしてか、ネオードはそのまま言葉を続けた。
「この前、お前が食っていたスープ……あれは……俺があの山で食ったスープと同じものだった」
ネオードの言葉にピキンと体が強張った。
ゾッと頭の後ろが寒くなる。
「え、じゃあ……あのスープも……」
うっと、吐き気が込み上げてきた。
屈みこんで手で口を押さえるのと同時に、家のドアが開く。
入って来た人物に……ユウの吐き気は止まった。
次に来たその感情は。
「な……んで……?」
疑問。