My fair Lady~マイフェアレディ~
ゾロゾロと中に入って来る五人の男達。
口々に言い合う。
「ネオードさぁん、今下見に行って来たんですが、どこですか~?その家っていうのは?」
「一応探したが……見つからん」
「お前らもっと礼儀をわきまえろ!!」
「そういや、似たような餓鬼がうろついてたなぁ」
「迷子かね?」
「とにかく、ネオードさんが言ってた「ユウ」という名前の子供。結局わかんなかったス」
ガタン!とユウは席を立った。
それに要約、男達はユウの存在に気付いた。
「あれ?コイツ……」
男は途中で言葉を切った。何故なら、ネオードが心底慌てた様子でガタンとユウと同じように席を立ったからだ。
「ユウ!違うんだ!!」
ユウは後ろに下がる。一歩一歩後ろに下がり奥へと向う。
男達とネオードから距離をとっていく。ネオードは机を回って、冷や汗を掻きながら必死でユウを説得しようとしていた。
「違う、違うんだユウ。このままじゃお前はあいつに、ロードに殺されてしまう!!酷いやり方で死んだ方がマシだっというくらいに……だから。せめて……せめて苦しまないようにと思って……!!」
ユウは涙をポタポタと流して首を左右に振った。
(酷い……酷い……こんなの…。
信じてたのに…信じてたのに……。)
「ネオは……ネオは俺の味方だって信じてたのに!!」
「ユウ……!!」