My fair Lady~マイフェアレディ~

男達はどういう事だと混乱した様子で二人を見ていた。
ジリジリと寄るネオードと同じくらいにユウも下がる。

「いやだ……やだ……来ないで……」

ボロボロと涙を流して、首を振り、全身でネオードを拒否する。
ネオードはそれを悲しそうに受け止めていた。


そう、初めて。ネオードに会った時。


ユウは本名を言わなかった。


ロードなら、ユウの本名を違えるはずがない。

ネオードはユウという名前しか知らない。


ユウはあの時。昔と今を変えたかった。

だからユウとみんなに名乗っていた。


「ユウ……!!待て!!」


ユウは走り出した。部屋の奥へと向かい小さな小窓を見つけるとそこの窓を開けて外に出た。

後ろからネオードが追いかけて来る。ネオードは子供くらいしか入れない窓だとわかると「クソ!!」と壁をゴッと叩いて舌打ちをした。

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