My fair Lady~マイフェアレディ~
その声に大勢の女性が一斉にガバッとことらを向いた。その瞬間ビクッと身体が震え上がったのは言うまでもない。
彼はというと、少し慌てた様子で駆け寄って来た。

「どうした?!ユウ!」

彼の後ろでは不満そうな女達が…そんな群がりに、あっかんべー!としてやりたいがそんな度胸もなく、俺は眉間に思いっきり皺を寄せると彼に怒鳴るように「抱っこっ!」と両手を突き出した。

彼は疑問符を飛ばしながらも俺を抱き上げた。「なんだ?どうしたんだ?」ゆさゆさと揺らして俺の機嫌を伺う。
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