My fair Lady~マイフェアレディ~
俺はユウの手当てを終えると、動かなくなった拷問を繰り返していた男に近づいた。
細かく切ってバケツに放り込む。
そして手当てを終えたユウを抱いて隠し部屋のもう一つの部屋に入る。
シャワールームだ。
そこで匂いを落とす。
特殊な薬草を溶かした液体。ユウの身柄にその液体をゆっくり優しくかけていく。
この薬は匂いや傷によく効く優れものだ。
全てを洗い終わると、俺はユウとバケツを持って部屋を出た。
ユウをベッドに横たえる。輸血や点滴の準備をする。
ユウは二日眠り続けた。
そして熱を出した。色々と必要になったものをネオードに頼んで用意をしてもらう。
ユウが熱を出してしまったと言えば奴はすぐに用意をした。
熱を出してまた二日が過ぎた。
頭の中では次第に後悔が積もっていた。
もし、ユウ自身が起きる事を拒否している場合目覚めない可能性があるのだ。
恐ろしくて、恐ろしくて。たまらなかった。
その恐怖が、俺の心を正常にしていた。