My fair Lady~マイフェアレディ~

「ああ、まったく、どっちが父親なんだ……」

「パパンに決まってるじゃない」

そう笑って、ユウは力尽きたようにロードに倒れこんだ。

「ユウ……!!」

真っ赤な血液がまるでその服の柄のようにべっとりとついている。

「早く、手当てを……!!」

「パパン……」

ユウがロードの手を取る。

「大好き」

ロードは、強くユウを抱き締めた。

「ユウ……!!ユウ、ユウ!!」

「パパン……は?」

「愛してる。愛してるさ!!」


ユウはニッコリと微笑んだ。
ロードも涙を流したままふわりと笑った。


そして、今からロードは家に連れて帰ろうと立ち上がろうとした。
ユウの手当てを一刻も早くしなくてはならない。


ロードは自分に医学の術があった事をこれほど感謝した覚えはなかった。ゆっくり丁寧にユウを腕の中に抱きいれる。

そして立つ瞬間。


「いたぞぉおお!!」


一人の男の声が響いた。

そして次の瞬間には無数のライトがワラワラと集まって来た。人、人、人、人の群れ。
数十人の男が二人を取り囲んでいた。

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