図書室の彼にはご用心?!
そして、今に至るという・・・
私は腕を組みながら、図書室に向かっていた。昨日のあの騒ぎのせいで郁美・・・いや、あの女王、郁美さまにパフェを2つも奢らされた上に、図書委員の仕事を1ヶ月毎日やれ、と司書さんに怒りの鉄拳を食らったのだ。
司書さんのいじわるー!!
普段はにこにこと優しく、美人な司書さんだけど、図書室の事になると人が変わる。私は今日で何回目だろう、かくーんと首を落とした。
カラリ、と図書室の扉を開けた。
既に、女王さまが暇そうに肘をついて、カウンターに座っている。黒い長い髪に、白い肌、何でか目だけ茶色の女王さまは黙ってれば、相当の美人だ。黙ってれば、だけど。
「郁美ー・・・」
私が気落ちした声で郁美を呼ぶ。