図書室の彼にはご用心?!




「痛・・・い」




なんという失態
暁先輩に突っ込むなんて・・・
ソファーで思いっきり膝を擦った




痛い!心が痛い・・・!
てか何このふにふにしたやつ?



私はそろーっと少し目を開けてみる。
よく周りが見えない。



「おい。」




あら?えらい近くで先輩の声がするわぁ、じゃなくって!はい?!




私はばちっと目を開けた後、またぎゅっと目を瞑った。




目の前には暁先輩の顔。
というより私、暁先輩に乗っかってる。
私が暁先輩を押し倒して、いっしょにソファーにダイブしたパターンだ。




「おい、くるみ」




暁先輩の不機嫌を形にしたような声がして、仕方なしに目を開けた。




「は、はいぃ・・・」




我ながら情けない声が出る。
暁先輩に腹をたててたのも何のその、こんな綺麗な顔が目の前にあって、・・・その、キス出来そうな距離で、普通でいる方がムリ。




かああっと顔が熱くなって、口をパクパクすることしかできない。




< 24 / 31 >

この作品をシェア

pagetop