図書室の彼にはご用心?!
彼は軽くため息をついて、屈んで本を拾い始めた。
さらりと黒髪が顔を覆う。何だか、ただ、それだけの仕草があまりにも流れるように綺麗だったので、見とれてしまった。
何、この人・・・
よくよく見たら、顔はびっくりするくらい整っている。羨ましいくらいの長い睫毛が影を落とす、綺麗な肌。いわゆる、美少年だ。
彼が私の足元に広がる本に手を伸ばした。じっと見ていたら、急に顔を上げたので、ばっと顔を横に反らした。
「あ。」
「あ?」
先の声はもちろん彼。私は聞き返して彼を見た。
「・・・こっちのがいい眺めだね。」
「は?」
彼が私に向かって指差す。私は膝を立てて、しりもちをついたままの格好。指の先を目で追っていってはたと気付く。
・・・スカートの中丸見え!!
ばっと足を倒して、スカートを引っ張っり叫んだ。
「っこっの!へんたいーーーーー!!」