<コラボ小説>偉大な緑の協力者~トリガーブラッド~
 突然減速して道路の脇に車を止めるベリル。

「アザム‘君’」
(やっぱり話す気無し……ねぇ)

 アザムの方を向くベリルに対して、今度は反対の開いた窓の外へ顔をやったのだ。


「アザム?お前はどっから来たんだい?」

 疑問系で優しく言いながら、太ももの辺りを思い切り握る。

「痛い! 痛いって!! やめて、やめてよ言うからさぁ……」

 手を離してやるベリルに、小さな声でぼそっと故郷の国の名前を言う。

 ベリルには一応聞き取れたが、もう一回握ってやろうか? と言う気分にさせられた。

「……ほう中東のね」
「そ、そして親戚の所に居たけど、ボクを引き取りたいって言う人が居るからって……」
 
 かなり痛かったのだろう太ももをさすりながら話している。

「何か打たれただろ、何処に打たれた?」

 ムスッとした顔をベリルに見せて、又外を見る。

 両手をハンドルに乗せて、長いため息を一度吐くベリル。
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