<コラボ小説>偉大な緑の協力者~トリガーブラッド~
 傭兵専用の武器、機械を取り扱う会社がいつくか存在している。
 武器、装備品はもちろん試してもらっては改良され傭兵又はその個人に合った形に仕上げてもらう事も多い。
 
 携帯もカーナビも、同じく傭兵の使い勝手の良い形となっている。



 ルイスが工場から出て三十分ほど経った頃、携帯が一度だけ鳴る。

「FBIが車を見つけてくれたようだな……アザム十分ほどしたらこっちも出るぞ」

 ワンコールが“見つかった”否、“見つけさせた”という連絡だったのだ。
 ベリルはその間にカーナビにさっきと同じ地図を映し出させる。先ほどは向う街のみだったのだが今度は病院名が表示されている。

“オレンジウエスト大学病院”現在地から病院までの道のりを数分眺める。

「よしOKだ」


 そう一言呟くとベリルはシャッターを上げ、スポーツカーに乗り込み病院を目指す事にする。


 病院までは後、数時間は走らさなければならない距離。一時間以上は走っただろうか?

 カーナビに差し込んだままになっている携帯。ベリルはカーナビについているレバーを下げる。

 カーナビのスピーカーからは雑音のみだったのだが、暫くしてそれに混ざって声が聞こえる。


〔……誰だお前! ベリルはどこだ!?〕
〔ベリル? 誰それ〕
 
 レバーを下げたとき、お互いの携帯とカーナビを使い、無線機のように向こうの様子だけを聞き取る形にしたのだ。

〔これは拾ったんだってー! 信じてくれよ~〕
〔車は拾ったと言い張るのですが……どうすれば?〕

 聞こえた雰囲気を読み取ると、車を見つけたFBIがメイソンにでも電話で報告をし、困っている様子が伺える。

「ふむ、ルイスは完全に気づかれたようだな……まあ、二時間程稼いでくれたのだから感謝しないとな」
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