カラダだけでも愛して
あたたかく溶けそうになるあなたのキス。
そんな瞬間がとても幸せに感じるの……。
でも……
あたしは優しくカラダをはなした。
「今日は……もう帰るね!」
笑い顔を作り言う。
あたしの発言に少しシュンとした直矢。
「……そっか。」
直矢は悲しげに笑うとあたしを立たせてくれた。
本当は帰りたくないよ?
でもあなたの重荷にはなりたくないから……。
そんなめんどくさい女になったら直矢はあたしを捨てるでしょ?
あたしはコートを羽織って玄関に向かった。