カラダだけでも愛して


「す、すいません!!今出しますんで!!」



あたしは無理矢理奈々香を引っ張り出した。



なんか奈々香がいろいろ言ってたけどとりあえず店から出した。



そしてあたしのお説教。



「奈々香?あんた引きこもり癖なおしなさいよ!!」



「なぜだ?あたしは引きこもりが悪いとは少しも思ってない。むしろニートだって応援してる」



奈々香は平然と言った。



あたしは深いため息を一つついた。



その瞬間あたしの目に飛び込んだ人。



「この服とかどうかな?直矢〜」



………直矢。



「いいんじゃね?」



あたしの時とは少し違う声のトーン。



奈々香はあたしが急に喋らなくなったからか首をかしげながらきいた。



「雛?どうした?」
< 28 / 89 >

この作品をシェア

pagetop