カラダだけでも愛して
「またキレて!寝起き悪すぎ!」
あたしが言うと奈々香は少し目を細めて睨んだ後、あきれたように笑った。
「ま、妥当な答えだな。」
それだけ言うと奈々香はビルの中へ入っていった。
あたしも少し微笑み、奈々香の後につづいて入った。
そして暗証番号を打ち込み中へ。
中へ入ると掃除中のメイドさんたちの声が飛び交った。
「お帰りなさいませ」
「あぁ。」
奈々香は小さくそう返事をして部屋までいった。
部屋の前に立つと奈々香は扉を開けて、あたしを入れてくれた。
「今日はここの部屋を使え。あたしは隣に行く。」
「え!?いいよ!ここ奈々香のベットだし。」
そう。奈々香はこのベットじゃないとあまり眠れないらしいのだ。
それをあたしが使うなんて。