カラダだけでも愛して


「ううん!これで!」



あたしはスウェットを抱きしめながら言った。



すると奈々香は普段見せないような、笑顔を見せた。


「風呂は右の奥だ。」



あたしは奈々香に言われたとおり右奥に進んだ。



するとBathroom(バスルーム)とかかれたプレートが見えた。



プレートは金色。



お金持ちってやっぱり凄い。



あたしはあらためて思った。



それからでっかいお風呂であったまった。



考えることはこれからの事。



お母さんたちのいない暮らし。



あたしにはどうすることもできないや。



直矢には……言わないでおこう。



重い女だって思われたくないし。



あたしはまた泣きそうになるのをこらえて、お風呂からあがった。



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