カラダだけでも愛して
汚れた大人達がいる………ラブホテル街。
ピンクのネオンがよく光っている。
あたしは知らないホテルの前でよりかかって立った。
それから数分もしないうちに、一人の男が声をかけてきた。
「なにしてんの〜?君、俺とヤラない〜?」
男がニヤニヤしながら聞いてくる。
………嫌だ
嫌だ。嫌だ。
でも………こうでもしないと………。
「5万なら……」
自分を売ったことないあたしにとって、5万がどれぐらいの価値なのかわからなかった。
その答えに男はニヤッと笑い、あたしの肩を抱いた。
触らないでよ………。
直矢しか嫌なのに……。
でも、もう引き下がれないよ……。