カラダだけでも愛して


彼氏が浮気してたこともあたしは話てしまった。


なんでかな?この人の声に安心感が生まれた。



名前を聞くとあたしを見て“村上直矢”とつぶやいた。



あたしも村上直矢くんを見ながら名前を言った。


「じゃあ雛って呼んでいい?」



村上直矢くんが笑いながら聞いてきて、あたしの胸がトクンと波打つ。



あたしは赤くなりながらもコクンと頷いた。



あたしは赤く染まった顔を少しあげ、村上直矢くんを見た。



「あたしはなんて呼べばいいですか?」



すると村上直矢くんはあたしのほうをむいてクスっと笑うと



「直矢……」



耳元でそう囁いた。



あたしのカラダがビクンと反応した。



「直………矢っ?」



あたしは照れながらうつむきぎみに言った。



今日初めてしった人なのに………なんでこんなに胸が高鳴るんだろう。



「雛……?」



頭上から低く優しい声がふってきて、あたしは顔をあげた。



なに?と言おうとした唇は直矢の暖かな唇にふさがれていた。
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