カラダだけでも愛して


照れてるのか、顔を隠してる。



……こんな直矢、初めて見た。



「…かっこわりぃ」



直矢は呟くようにそう言った。



けどあたしは……



「えっ?雛?」



直矢をギュッと抱きしめていた。



直矢がなんだか愛しい。



「直矢……ごめんね?」



あたしは直矢を不安にさせてたんだと、今気づいた。


お金のためだからって、もう体を売ったりしない。



そう心に決めた。



「雛?大丈夫だよ?」



直矢もあたしを抱きしめて言った。



そして直矢はもう一度あたしをゆっくり押し倒した。


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