カラダだけでも愛して
5:愛−aisiteru−
あれから気づいたら家についてた。
泣いたままケータイを開くと直矢からの着信が何件もあった。
でもそのまま、ケータイを閉じた。
もう直矢とは会わない。
そう決めたから……。
でもっぱり寂しくて、会いたくて………
胸が苦しくなった……
こんな思いからのがれたくて、あたしはまた家を出た。
だって家にいたら、おかしくなりそうなんだよ……。
商店街を下を向きながら歩いた。
周りは、カップルでいっぱいだったから。
………あたしも直矢の彼女になれたらよかったのに。
そんな淡い夢を見ても、現実になるわけない。
はぁ〜。と溜め息をついたとき、誰かと肩がぶつかった。
「す、すみません!」
謝ったのはあたしじゃない。
……………直矢の彼女さん
「あの、本当すいませんでした。」