リトルベリー
エピローグ
道脇に、小さな花を見つけると…決まって、苺を思い出すんだ。
可愛くて、小さくて、
それでも生きている。
俺は、この短い時間に、そしてあんなに小さな存在に、大事なことを教えられた。
中途半端な優しさは、
自分も相手も傷付けてしまう。
ただひたすら、
それが身に染みた。
欲を言うなら、俺に向けての、あの可愛らしい声がもう一度聴きたい。
あんなに小さな苺。
生きようと必死だった、
小さな小さな苺。
どうか最後に願うなら
どうか
幸せになって
くれます様に。
-fin-