微かにピンク色
「ガチャ……パタン…」


部屋のドアを開き、閉めると、いつもはあまり見ない…というか、見たくない、全身鏡に目が行った。


今度は全身が映った鏡の中のワタシに向かって
「ブス…デブ…、気持ち悪い…」

そうつぶやいた。

そして、ついさっきの出来事が脳裏に出てきた。



怖くなった。
人の怖さを感じた。
人が傷つく姿を快楽にした悪魔たち。


泣き崩れた。
泣くしかなかった。
声が漏れないように枕で押さえて。
吐きそうになるまで、ずっとずっと泣き続けていた。
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