秘密の場所
第一章
秘密の場所
「うわぁ、おなかすいた」
時計を見ながら、大きな口をあけていう。
「本当に、食いしん坊だなぁ、恋は」
と、笑いながら、私の親友の佳奈は、私に飴をくれた。
私の好きな、チョコ味。
チョコは、甘い!って思ってたら、その味が、苦い!ってなっちゃう。
おもしろいんだよねぇ。
「その発想が、おもしろいし、恋らしいな」
佳奈は、髪の毛はさらさらで、笑うとすごいかわいい。
そんな佳奈は、恋愛豊富で、いつも相談に乗ってくれるところが、
またすごい。
私なんて、不器用なもんだから、編み物とかぜんぜんなんだよなぁ。
そのかわり、スポーツはできるけど。
なんか、男っぽいっていわれるけど、結構男子から告白をされてたり。
でも、私は男の子に興味なんてないもんだから、断る。
そしたら、どんどん告白されちゃうんだよね。
たぶん、落とせたら…とかいう、賭けをしているんじゃないのか、と思うぐらい。
高校生になって、特にこれ!といったものなど見つけられずに、
ただ時間だけが過ぎていってる感じ。
早く、やりたいことが見つけられたらナ。
いや、恋愛でも、なんでも、
私が夢中になれるようなもの。