秘密の場所
ここからだよね。
先生たちが、つけっぱなしで行っちゃったのかな?
私は、その教室のドアを開けた。
すると、いきなり何かにつまずいて転んでしまった。
「きゃぁ!!」
勢いよく転んだ―…、と思ったんだけど、ぜんぜん痛くない…?
「いってぇ…」
いきなり、私の下から声がした。
私は、ばっと立ち上がると、男の人がねっころがっていた。
「あ…、あ!ごめんなさぃ…」
男の人は髪の毛をいじると、ふと、私を見た。
その瞳は、すごくきれいだった。
真っ黒な髪の毛、さらさらしていて…。
すっごく、かっこいい―…。