【短編】意地悪炭酸ベイビー
「離して下さい」
「嫌だ」
「どうしてっ……!あたしなんかただの遊びなら、優しくしないでっ!!」
あーあ……こんなはずじゃなかったのに。
泣かないで、笑って「さよなら」を告げるはずだったのに。
こんなの、ただの重い女じゃん。
「遊び?誰がそう言ったの??」
無表情のまま、先輩は言った。
「誰って……あたし見たんですっ!先輩が、彼女とキスしてるとこ」
「彼女、って誰が言ったの?」
「それは……」
誰だろ……?
誰も言ってないよね。
あたしが勝手に決め付けただけ。
だけど、あんなの彼女じゃないとしないよ。