カレーライス部


私は緊張で
しばらく動けなかった。

さっきの汗はまだひかない。


「ねえ」


ビクッ。
肩が強張った。


声のしたほうを見ると
背の高い、男子が私を見ている。

「な、なんでしょうか」


何故か敬語で、弱気な声。

でも相手は顔色一つ変えない。
ポーカーフェイスだ。


今まで会った事のない人。
出会って間もないけど、
すぐにそう感じとった。


「俺、真田卓朗」
< 4 / 7 >

この作品をシェア

pagetop