時空少女

「なんで、私なの…?」

よく考えてみれば、おかしいことだらけだ。沙柚はこの世界の人間ではない。

「わたし、私はもともとここにいないのに…」

いきなりこんなとこに来たと思ったら、五大天王の1人!?
可笑しすぎる。
けれど、もしかしたら何か理由があるのかもしれない。
ここに辿り着いた理由が…。
それに帰り方も知らない。探さねばならない。
だって帰りたいから。


そんな沙柚を、燿十はじっと見つめていた。

「沙柚……いや、続きは後にしようか。」

沙柚は、そうしてもらおうかな。
と思ったが早く知りたい、いや知らなきゃ。という気持ちの方がかっていた。

「ううん…今聞く。」

燿十の瞳をしっかり見つめて言った。
しばらく見つめ合った後、
はぁ。と燿十がため息をついた。

「あんたがそういうなら言おう。」


ピンと空気が張りつめた。
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