時空少女

「最初に言ったが、この世界は大告天(だいこくてん)という名の神に支配されている。

そいつが、この世界の創造主であり、いま"この世界"を壊そうとしている張本人だ。」

「なっ!なんで創った人が壊そうとしているの!?」

「まぁ、そう焦るな。
創った理由も壊そうとしている理由もわからない。なんたって俺は大告天サマじゃねーからな。

大告天は先暦が見える。未来、と言ったらわかりやすいか?
それで見た先暦が自分にとって都合が悪かったのかもしんねーし、代わり映えがなくて、あきたのかもしんねー。

ただ、俺らがいるこの世界が大告天の都合により創られ壊される。ただそれだけだ。」


燿十は、自分を"この世界"をあざ笑うかのように、言った。
その瞳は、暗い色を宿していた。



「それだけって…っ!
そんな自分勝手な都合なんて許せるはずない!
それで壊すなんて……っ」


沙柚は、大告天に怒りを感じたがそれよりも、燿十の瞳が……切なくて苦しくなった。


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