時空少女
3階から2階へと下る階段で、沙柚はつい、あくびがでた。
「ふぁ〜…。」
「……。眠いか?」
「少し、ね。まっ大丈夫!」
時間でいえば早いのだろうが、正直なところいろいろなことがあったため疲れているので、早く休みたかった。
塔の中にいれば、時間感覚もなくなりわからなくなる。
だが、せっかく案内してもらってるのに、断ることなどできない。
あと少し頑張ろう。
そう沙柚が考えていたら、燿十が急に振り返って今歩いてきた道を戻りだした。
「あ、あれ?2階は?行かないの?」
「……疲れた。もう休む。」
もしかして、気を使わせないようにしてくれたのかな?
意外に優しいんだな〜。
と薄く笑いながら沙柚は後を追いかけた。