時空少女
「お、おわったー!」
両手を挙げてガッツポーズをしながら叫んでいるのは沙柚だ。妖たちは、そんな彼女をみてゲラゲラ笑っている。
恥ずかしいな、と沙柚は照れ笑いした。
「お疲れ様です。」
沙柚はパッと声がした方を向くと、翔がいた。
「あれ?翔さんどうしたんですか?」
「部屋に言っても、沙柚さんが居なかったので探してたんですよ〜?」
「す、すみません」
そういえば、ここに来ること言ってなかったな。と沙柚は苦笑い。
「話は泥田坊から聞きました。ありがとうございます。」
「いやいや、お礼言われるようなことなんかしてませんよ、」
ははは、と沙柚は苦笑いで頭を掻いた。
「、沙柚」
泥田坊が2人に近づく。顔が少し汚れているのは彼が頑張った証だ。
「どうしたの?」
沙柚は、泥田坊の顔を持っていたタオルで拭いてやった。
すこし驚いたような顔をしたあと、彼は照れ笑いしながら言った。
「手伝ってくれて、ありがとう。みんなも、そう言ってた。」
「―!どういたしましてっ!」
ニコニコと2人は笑い合っていた。翔も釣られて、少し笑った。