時空少女
第二章
接触
ジリジリとだんだん太陽の光が強くなってきた。こちらの世界ももうそろそろ夏本番である。沙柚は縁側で、のんびり過ごしていた。
お風呂掃除は2日に1回なので、暇な日が2日に1回来るということだ。今日は、ちょうど暇な日であった。
沙柚は、外に出て見たい。という気持ちがあるのだが、ここ最近まったく燿十に会わないため頼むにも頼めなかった。
さあ、どうしようか―
沙柚が悩んでいるときちょうど燿十がやってきた。
「、!燿十!」
沙柚は倒していた体を起こし、彼を見た。少し疲れているようにも見えた。
「久しぶりだな、お前今ひまか?」
暇と言われれば、かなり暇であった。だが、素直に暇だ!というのも少し気が引ける……
と沙柚が悩んでいると、燿十が続けた。
「外、いってみねーか?」
沙柚は思いも寄らない誘いだったので、勢いよく立ち上がり言った。
「行く!てか行きたいっ!」
燿十はふっ、と笑い歩いていく。
「門の前で飛べるよう待たせてある。早く行くぞ。」
「うんっ!」
沙柚はやっと、待ちに待った外へ行ける!とニコニコしながら燿十を追いかけ走り出した。