時空少女
「<<なぜ、だ、>>」
二つの影が重なったかと思うとドサッと地に落ちた妖。その頭にわ澄乃の刀が突き刺さってある。短かった筈の刀が。
澄乃は、肩で息をし、左肩を押さえながらなんとか立っていた。
「こいつわちょっと曲者なんや、っ、やから、一撃で確実にっ、決めれる機会、待ってたんや…!」
「<<くっ、人の分際で…、よくも、!>>」
妖は、もう動ける力はないようで一歩も動かない。せめても、ということなのか睨みつける。
澄乃は、ゆっくり近付いていき、頭から刀を抜いて、未だに睨みつける妖を――――
「<<よくもっ、覚えておれ、!人なんぞ所詮弱き生き物!そのうち我ら妖に殺されるがいいっ!>>」
「たしかに人わ弱いんや。けど、1人じゃないなら頑張れる、強くなれる、そんな生き物や。お前にわ理解できんやろけど……、」
―――――切った。
「<<ぐぞっ、ぐぁあぁあ>>」
「すまんなぁ、」
妖わ灰となって消えた。