時空少女
「はぁっ、死ぬかと思たっ」
ドサッと澄乃はその場に座り込んだ。燿十はかけより問い詰める。
「お前っ、なんで!?なんでそこまでして助けたんだ!?」
「なんでって…目の前で殺されそうなやついるのにほっとけへんやろ?」
さも当然というような顔で答える澄乃。燿十は信じられないというような顔で言った。
「そ、それだけ…?助ける相手が妖でも?」
「それだけで十分やんけ。妖も人間も同じや。困っとったら助けるだけや。」
澄乃が笑って言うものだから、なんだか毒気が抜けた燿十だった。
「お前、変わった奴だな。」
「それ、ほめ言葉として受け取っとくわ。」
「――――ありがとな、澄乃。」
「、!どーいたしまして。」
――――これが燿十と澄乃の出会いだった。