【続】俺様甘甘王子様
『さぁて、席は…っと』
龍が呆れた顔をあたしに一瞬見せて、あたしの手を取った。恥ずかしくなって、すぐに手を離す。
『素直じゃないヤツー』
「う、うっさいわね///」
ホントあたしは素直じゃないことは、自分でもよくわかってるつもり。だけど、教室内で手を繋ぐことと、あたしが素直じゃないことは今は関係ないはず!
『雅ー!アンタ窓側の一番後ろ』
あさみんが座席表を見ながら、あたしに話しかける。それを聞いたあたしは、声を上げた。
「えッ!?」
『どんまい★』
とウインクをするあさみん。
「嘘でしょ~…」
あたしは少し涙目になる。
おそらく、あたしの身長だと、後ろの席になれば黒板が見えにくくなる。あたしの前の人にもよるけど…。
――前の人の背が高くありませんように!
心の中で祈った。