【続】俺様甘甘王子様
『口数が少ないっていうか』
『あー喋るのが苦手なんですよね、俺』
『わたしアップルパイ頼んでくる!』
『突然ですね』
『ごめんごめん』
ははっと笑いながら、あさみんは席をたった。あたしと蜜君だけテーブルに残される。もちろん、沈黙。その沈黙を破ったのは蜜君だった。
『雅、先輩でしたっけ?』
「何よ」
すると蜜君があたしの名前を確認するかのように、話しかけてきた。
『…龍と喧嘩した?』
「何であんたがそんなこと聞いてくるわけ?」