【続】俺様甘甘王子様



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――雅 side――



「ごめんね、急に呼び出して」


あたしは1年教室に行き、三田君を呼んだ。そして屋上へと移動していた。



『先輩の頼みならいつでも聞きますよ。久しぶりですね屋上に来るの。先輩、屋上は立ち入り禁止だから来ちゃいけないんじゃないですか?』



三田君はあたしをからかうように笑いながら言う。あたしはそんな彼に微笑んだ。



『ねえ、先輩。春に、ここに来たの覚えてますよね。俺、あの時は先輩のこと、ただの小さい先輩っていう印象しかなかった。小さいのに、声は大きいし、ちゃんと自分の意思を持ってて、かっこいいって思った』

「かっこいいって、何よそれ」

『褒めてるんですよ。でもね、春の屋上では先輩のこと全然知らなかったけど、それからいろいろあって、先輩がよく我慢することが気になって仕方なかった。俺だったら、そんな我慢なんかさせたりしない、俺だったら、俺だったら、ってよく考えるようになってたんです』



彼の言葉にあたしはただただ頷いてるだけだった。




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