【続】俺様甘甘王子様
セブンイヤーズ、レイター
――7年後。
――コンコン。
待合室の扉をノックする音がする。
『雅、入るぞ』
扉の向こうから、お父さんの声がしたのだった。あたしは「どうぞ」と返事をして、お父さんを待った。
「お父さん」
『雅……すごくきれいだ』
もうすでに涙ぐんだお父さんは、あたしの姿を見てそう言った。そして、お父さんの隣には、再婚相手の時恵さんも一緒だった。
「時恵さん……いえ、お母さん。お父さんのそばにいてくれて、ありがとうございます」
『雅ちゃん……。結婚、おめでとう』
時恵さん、いやあたしのお母さんは、あたしが”お母さん”と呼んだことに嬉しく思ったのか、涙を流した。