【続】俺様甘甘王子様



式場には、見慣れた顔がたくさんあった。ずっと会っていたわけじゃなかったし、久しぶりに見る顔もたくさんあって、懐かしく感じた。お父さんは、ずっと泣いていたし、お母さんはそんなお父さんを見て笑っていた。


――天国のお母さん、あたしね、幸せだよ。たくさんの人に出会って、楽しいこともあったけど、それだけじゃなくて辛いこともあった。それでも、乗り越えて、今のあたしがここにいる。お母さん、あたしを産んでくれてありがとう。


あたしは心からそう思った――。



龍との日々は楽しいことだけじゃなかったけど、いつでもあたしの心の中にいた。これからも、あたしの隣にい続けてくれる。本当にあたしは幸せ者だ――。




< 297 / 302 >

この作品をシェア

pagetop