【続】俺様甘甘王子様
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『逢坂さん、今日夕飯一緒にどう?』
あたしは今、会社の受付として働いている。今、知らない男性からこんな誘いを受けていた。
「そういうのはお断りしています」
心の中ではいやいやながらも、受付としての表情を崩さずにあたしは、その男性に作り笑いで答えていた。
『じゃあ、連絡先教えてよ』
その男性は懲りないみたいで、次から次へと話しかけてくる。さすがのあたしも本当に嫌になってきて、作り笑いが壊れてきていた。
――バンッ
その時だった。誰かが、受付の机を手で叩き、大きな音がなる。あたしや、ほかの受付の人、そしてさっきの男性の視線が一気に、その机をたたいた人に向かった。