【続】俺様甘甘王子様
「広佳……」
『ごめん、龍……やめて』
広佳に近づこうとした俺は、彼女のこの言葉に、足を止めた。彼女は、俺の唇に触れた自分の唇を、手でこする。
――俺は、拒絶された。
そう思うと、胸が非常に痛んだ。何年も黙ってきたこの想いを、あっけなく拒まれたのだから。俺の気持ちに気づかずに、彼氏を作ってしまう広佳。
――きっと、タイミングが悪かった。でも、俺の方が、たとえ早く告白していたとしても、広佳は俺を選んではいなかった。そうに違いない。だって、7歳もの”年の差”があるのだから。